冬の華
父親が母親に欲情する瞬間の話を俺は不思議な感覚に包まれ聞いていた。

「それは驚いた。下等生物である人間の女から得る腹の底から沸き上がる様な気力…。
無敵になる錯覚さえ覚えたな…。実際にその瞬間俺は力を取戻し、現時点で最強になったがな」

俺と彼女に重なり。

「面白い様に手に入る気力の源に溺れていく事を止められず同時に低俗な生物と変わらず俺も全ての生命体と繋がっていることを実感せずにいられなかった」

ヌルの話に食い付いていた。
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