冬の華
面倒臭そうに立ち上がった
ヌルの態度が拍車を掛ける。

「結界の中とはいえ
これでは暴れられんな…」

「何?」

「付いて来い…と言っても…。
零稀には無理か?」

付いて来いというのは、
飛ぶということか?

「ゆっくり行ってやる…」

「必要無い!」

俺は自ら窓から飛び出した。

「キャー嫌ー」

真愛が悲鳴を上げ、
下を覗き込み。

「面白い…」

ヌルの声が続き
飛び出す。

《いつの間に…》

ワンダの声が響いた。

< 189 / 298 >

この作品をシェア

pagetop