冬の華
「頼むヌル…俺を強くしてくれ。誰にも負けない強さを俺に!」

気付けば俺はヌルの腕を掴み

「頼むよ!俺を強くしてくれ!」

懇願していた。

「なあ零稀…ハデスに来い。
今のお前にはそれが一番良い」

「ハデスに…」

「ハデスと地上は時の流れが違う我等が不老不死と言われる所以だお前なら意味は解るな?」

俺は唯黙ってヌルを見上げた。

言ってる意味は解る。

けど、
俺が居ない間
真愛は平気なのか?

否、
平気じゃないのは寧ろ俺の方か?

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