冬の華
こめかみを指差し

「頭のネジ何処かで落として来たんじゃねぇの?
魑魅魍魎だから代わりねぇだあ?金払い良いから何だってんだよ」

胸元を引き寄せられる。

「偶々…可笑しな猫を手に入れたからって毎回巧く行くなんて保証何処にもねぇんだぞ!」

至近距離で大和と目を合わせた。

可笑しな猫…とは、
無論ワンダの事だろう。

そもそも、
ワンダは猫では無い。
猫はあくまで仮の姿だ。

「…最初から頭の中にネジなんて存在するのか?」

眉間に寄った皺が…
俺を悩まし気に見せたのか。

「んなの言葉の誤だろ!
お前は毎回人と違う処に目を付けやがって面倒臭ぇんだよ…」

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