冬の華
拳に力が加わり、

「…俺は半分…人では無い」

瞬間ワンダがテーブルに飛び乗り大和の注意を惹く。

「…何だって?
気を取られて聞こえなかった」

それがワンダの考えなのだろう。

確かに大和は信頼出来る奴だが、俺も、必要以上に捲き込む気はなかった。

「嗚呼…。
今のところ最強らしいから心配は要らないって事だ…」

大和の掌に手を添え

「襟伸びんだろ…離せよ」

僅かに…気を送る。

「おっ…?あっ悪ぃ」

大和が何か腑に落ちないといった感じで頭に手を置き椅子に戻る。

「基本、大和の仕事はサポート。必要書類や出張先での宿の手配、経理実務はお手の物だろ?」

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