冬の華
憎々しげに見上げる奴が

「俺からも役を剥奪すれば良い」

吐き捨てた。

「なんかよくわからないけどさ、俺は基本が自由に動いて良いってことらしいからあんたのエリアを侵したことにはならないはずだ」

でなければ、
依頼を全うすることが出来ない。

「ヌル様の息子でワンダ様の主人だからといって零稀…様を無条件で受け入れる事なんて俺には到底出来ない!」

苦し気に呟く奴に。

「俺はそれで良いと思うぜ?」

淡々と返す。

「俺は万人から好かれようなんて思ってやいないし。
況してや突然現れて直ぐ使い魔になんて認められるはずがなくても当然だと思うぜ?」

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