冬の華
今度の攻撃は両腕にかなりの重圧を感じ見れば俺の前で勢いよく回転して火花を散らし弾けていく。

やった

ヤツの攻撃を封じた。

地響きが止み揺れが止まる。

ヤツの攻撃を止めたわけではないが、他への被害はなくなって
取り敢えず息を吐く。

「お兄ちゃん…」

俺の背中にしがみ付いた子供が、動き出そうとするが、

「駄目だまだジッとしてろ」

俺の怒鳴り声にビクつく。

「未だだ…
完全に安全が確認出来てからだ」

声を落とし告げれば素直に頷く。

だがこのままではいずれこっちが力尽きてしまう。

こっちから仕掛けなければ…。

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