冬の華
理屈では確かにイケる。
だが、どうやる?

この盾は、
まず直撃を避けるものが必要で…
次に攻撃を吸収させたまま留めて置く必要があり。
それを真っ直ぐにヤツの攻撃力を落とさず跳ね返す必要がある。

考えろ。

何かあるはずだ。

頭に浮かぶのはピンポン玉の跳ねる映像ばっかで…。

何も思い付かない。

ギリギリの精神状態でも、
意外に冷静なもんだと思ってた。
否、そんな状態だからこそ
案外自分を突き放して見れてるのかもな?

何れにしろ、今は記憶の海馬ってやつをフル活用するときなんじゃないのか?

頼むよ。

出来損ないの脳味噌は、
一人で生きてくために働かせてたんだろ?

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