冬の華
ヴェリアスの攻撃をその攻撃で、止めたのを見てから、
腰を上げた。

よくやった。
後は引き受けた。

今まで蓄えた気をかけて、

結界を張り、
ヴェリアスを
送り返すつもりだった。

命をかける覚悟で…。

次の瞬間、
踏み出した足を、
氷つかせる…。

感じたことのない程
強大で熱い魂の気が

ビリビリと体を痺れさせた。

まさか此ほどまでとは…。

アイツの一撃は
光のスピードで駆け抜け
ヴェリアスを貫き、
その存在を消滅させた。

安堵したためか…。

放心状態のまま
泣き続けるアイツに

送り返さずに
消滅させてしまったことを

責めることが
果たして出来るだろうか?

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