冬の華
更に一週間。

彼女は休み無しにバイトに通う。

土日など学校の休みには、
朝から出掛けるみたいだった。

俺の休みは毎週同じ
強練と称しての、
rock climbing
もちろん命綱なんてものはない。

日が昇る前に出掛ける俺に、
弁当まで用意してくれてる。

弁当なんて、
デパ地下かコンビニの冷めたのしか食ったことのない俺が喜び過ぎて感動してしまったから…。

彼女が来てから甘え過ぎだよな?

炊事洗濯掃除と任せっ切りだ。

お陰で俺は、
朝練、大学、カテキョ、夜練と…
専念させてもらえるけど。

体力も霊力も向上して、
ワンダは喜んでる。

《良い拾いものをしたな》

何て喉鳴らしながら言ってやがったが…。

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