冬の華
彼女の上がりを待って、
店を出た。

「何してんの?
あれが楽しいバイト?」

店外で早速の小言。

「だって…時給良いし。
時間も自由利くし…」

時給良いのは当然。
時間は俺が門限出したから。

理不尽に怒ってるのは分かる。

「色んな男に下着見せたいの?」

「えっ?」

マジ驚きしてる。

気付いてなかったのか?

他の子達は皆気付いてて
わざと煽って来てたけど。

「そう言えば皆が私の事羨ましいって悔しがってたよ?こんな良い男に指名されてズルイって」

「ふ〜ん」

もう二度とあの店には行かない…

「一緒に帰るって知ったら…、
凄い焼き餅妬かれて。
明日ちょっと行き難いな」

「行かないよ。
さっき店長と話付けといたから」

もう二度と行かせない。

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