冬の華
「誰…だ」

朦朧とし始めた頭でも、
今なら分かる。
この声の正体は、
人間じゃないな。

《ふん。下界の人間と同じ扱いをするな。俺は黄泉の使い魔》

黄泉…の使い魔。
悪魔か?

《聞き捨てならないな。
確に死神とも言われるようだが…
人により、天使とも言われてる》

いちいち考えを読まれムカつく。

死神だろうが天使だろうが
結局連れてくつもりなんだろ?
助けるとか調子いいこと
言っておいて、

《助けてやるさ。
お前が条件を飲むならな》


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