冬の華
「最初から?」

彼女が頷く。

「初めは恐怖心で変な幻聴かな?って思ってたけど…。
はっきり聞こえる様になったのは最近だよ…?」

思い返してみる。

危ない会話してないよな?
ってか…素朴な疑問っす。

「ワンダの声だけ?
俺のも聞こえるの?」

それはマズイ…。
とてもお聴かせ出来ないよな…?

ってか此もか?

頭を抱え蹲る。

「あのね…ワン君だけだよ?
他の猫のも聞こえない」

ってことは、
俺と同じか?

胸を撫で降ろすと共に、
沸き上がる。

「何やってんだよ」

俺の怒りを物ともせず、

《お前のせいじゃないのか?》

言いやがった。

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