冬の華
《元々感受性の強い者が、
強力な霊力を持つ者と生活を共にすることにより…開くことが極稀にある》

開くってつまり開花…。
霊力を目覚ませたってこと。

《開いたことは仕方ない。
が、その女は狙われるぞ》

体をビク付かせる彼女を
抱き締めた。

「心配するなよ俺が守るから」

《好都合かも知れん。
その女は誘き寄せる餌になり得るかも知れんな…。
女の力を最大限に引き出せ》

此方の事情も知らない彼女に、
ムリに押し付けようとして…。

「ザケんな。
俺は仕方ないが…
簡単に人を巻き込むなよ」

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