ぶす恋
全て話した。私の気持ちを。
けんんとくんが好きって気がついたこと、雪音ちゃんに対しての罪悪感。

雪音ちゃんは、最後まで黙って聞いてくれた。

「ほんとにごめん。私最低だよね。」

「最低なのは、私のほう。実はね、私華恋がけんとのこと好きなんじゃないかなってずっと思ってたんだ。それを知ってて、けんとのことを華恋に相談した。けんとと華恋がくっつくことが怖かった。でも、華恋がこんなに苦しんでるとは、思わなかった。ほんとに…、ほんとにごめんなさい!!」

雪音ちゃんが、思いっきり私にむかって頭をさげた。




「そっか。じゃあ、おあいこだね!」

雪音ちゃんが話してくれてよかった。
戸惑ったけど、しょうがないと思うんだ。
ここで、雪音ちゃんを責めても、なにも変わらないと思うから。

「怒らないの…?」

「当たり前じゃんっ!私も、雪音ちゃんに嘘ついてたし!これからは、ライバルとしてよろしくね。」

って、勝ち目ないけど…汗

「華恋すきっ!」

思いきり雪音ちゃんが抱きついてきた。



なんか、あっさり解決した。
さっきまでのモヤモヤがすーっと取り除かれ、うそみたいに気持ちが軽い。


「さっ帰ろう。」


雪音ちゃんが元気よく、「うんっ」っと言った。



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