COLORS【黒】堕天使CROSS
「まずみんなに転校生を紹介する。今日からA組の一員となる――」


ガラっ……。


「安堂進士(あんどうしんじ)君だ。みんな仲良くするように」

教室の扉が開いて登場した一人の青年は、


あっ……。


「よろしくお願いします」
一礼すると私と目が合ったような気がした。

……すごく似ている。
だけど彼は『堕天使』で――。

ここには決しているハズはなくて……。

「席は神南の隣が空いてるな、そこでいいかな」

「はい」

ゆっくりと近づいてくる。

「亜美……また会えたね」

「……ア、 アンディなの?」


「ああ、亜美のおかげで天界が元通りになったからさ。一つだけ願いを叶えてもらったんだ」

「願い事?」

「人間になって、亜美と一緒にいたいってね」

一緒に……それじゃあ!!

「これからよろしく!!」

「うんっ!!」

彼の差し伸べてくれた右手はとても温かった。



END
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