神様・俺様・速人様

…………………………………………………………………………………………………沈黙が続く。


「こいつ…柚原沙子って言うんだ。」

速人が口を開いた。

『ゆ………ずはら?』

「今は、理由があって芸能界を休業してる。」

『理由?』

「それはいずれわかる…」
速人の声は低いまま。

「ちなみに、俺の5つ上だ」

『とっ…………歳上?』

「ああ」
速人はその写真を引き出しにしまい、そのまま床についた。

『速人……は、女嫌いなの?』

核心をつく質問をしたあたし。

「いずれわかる…」

速人はそう言って寂しい笑顔で眠ってしまった。
< 42 / 82 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop