神様・俺様・速人様

朝起きると速人はもう居なかった。

『速人?』
すると、あたしの枕元には、手紙が置いてある。

-朝が早いから、俺は行く。鍵はお前が預かってて-

乱雑な文字で書いてある。



学校に着くと、何やら騒がしい。

『おはよ。この騒ぎなんなの?』

あたしは綾那に問いかけた。

「昨日のコンサートよ♪」

『あぁ!!!!!』

昨日のコンサートは動員数四万人だったよーな・・・

「ここの大半速人ファンだから♪」

『すごっ』

その時ー

「やーん!!!!速人様ーッッ」
黄色い歓声。
一発でわかるこの声。

笹原真弓!!!!!!!!!!
猫なで声で速人にべったりひっつく。
腕までくんでる。

「おはよう」

速人も王子様スマイル!!

「速人様!昨日わたくしコンサート行きましたのよ♪」

「あいつ、二面性持ちだね」綾那があたしに耳元でささやく。

「そうなんだ!ありがとう」
速人も顔の筋肉固まってんじゃない?
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