神様・俺様・速人様
不覚にも心臓がキュンと高鳴った。
『直哉は…知ってるの?』
今なら聞ける…
速人の………心の闇
「何を?」
直哉はあたしの向かいに腰をおろした。
『速人の…女嫌いのわけ…』
そう言って顔を上げると直哉は険しい顔をしている。
「お前が…興味本意で知りたいなら…俺は言わない」
直哉さえ本当のことを言ってはくれない。
でも、興味本意は否定できない。
「それぐらい、速人が抱えている闇は大きいんだ…」
直哉はそう言うと黙ってしまった。
それ以上聞いてくるなと言ってるみたいに………