青空の奇跡
【7月15日 晴れのち曇り】
夏休みまで、もう少し。
まだまだ暑くなる一方で、照りつける日差しの強さは未だ凄まじかった。
俺たちは相変わらずの生活である。
俺と圭は軽音楽部に入ってるけど、そんなの名前だけで、部室に顔を出さないのがどんなに続いても何も言われない。
だから、ほとんど帰宅部状態。
順平は最初から何にも入っていないから、俺たちは家に来たあの日から、暇さえあれば家、ゲーセンで一緒に遊んでいた。
「和己、順平って今日来てる?」
昼休み、圭は俺と順平と弁当を食べ始め、毎日俺のクラスに来るようになった。
「あー、来てるけど、今生活指導中。」
「また?!先生もよく諦めないよなー」
「谷口に目をつけられてるらしくてさ、一回で全部注意すれば良いものを、今回は髪の注意、次はピアスって一個一個説教してくるんだってよ。」