青空の奇跡
「谷口から‥‥ちょっとねー。」


「「‥‥‥‥‥。」」


こいつ、明らか盗んできたな。


「ま‥まぁ、谷口ならいっか。
和己の念願がやっと叶うじゃん。」


「え?!念願ってなになに?!」


「和己は、屋上で寝てみたかったんだよな。」


「へー、‥‥よし!じゃぁ、今から行こう!」


「は?お前、もう少しで昼休み終わるぞ。」


「たまにはサボるのもありじゃん?
どーせ次、国語だし、一回くらい受けなくても和己には問題ないっしょ!」


「サボっても、見つからない場所だし、順平良くやった!」






俺は一回も、うんともすんとも言っていないのに流されるがまま、結局授業をサボった。


屋上に出るのは簡単で、順平が持ってきた錆びついた鍵は本当にドアを開けてくれた。



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