青空の奇跡


「お前相変わらずやる気ないなぁ。
図書館は一言も文句言わず行くくせに。」


圭はやれやれっとため息をついた。

元々、部活は入る予定じゃなかった。
でも、入学した時、なんでも良いから一回は入れと先生から言われた。

で、あまり出席しなくても大丈夫で、ラフな感じの部活‥‥で調べたら、軽音楽部だったというわけ。

一応入っておけば万一、進学希望の時に役立つかもよって言われて、未だ辞めずにいる。
ほとんど幽霊部員なんだけどな‥‥



図書館は実は用事がない日や休日ほとんど行ってる。
理由は、特にない。
あのたくさんの知識溢れる本に囲まれてるのが単純に好きだから。


自分の知らない情報をすぐに入手できるし、何より静か。文句のつけどころのない憩いの場だ。



「図書館は好きで行ってるんだよ。
良いじゃん、どうせやるなら、楽なメンツが良いし。」


「やったー俺も仲間入り☆」


「じゃ、曲は俺が選んどくよ。」





「ねぇねぇ、それより、夏といえば海でしょ!花火でしょ!」


転がっていた順平が仰向けになって、万歳するように提案した。


「海で可愛い水着の女の子ナンパして、花火大会誘って、新しい恋のスタートだよ!!」



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