青空の奇跡
ゴクゴクゴク‥‥
全くと言っていいほど、水分をとってなかった俺は、冷たく冷えたカフェオレを一気に飲んだ。
「はぁ‥‥」
気が緩んだのか、ため息が自然と出た。
勉強に疲れたんじゃない、あの冷酷な空間にやられたんだと思う。
自習室は静かで集中できるから、頻繁に使うんだけど、未だに慣れない。
「‥‥あれ?かっちゃん?」
ふと顔を上げると、懐かしい顔がいた。
「おー、菜々子じゃん。久しぶり。」
「うん、久しぶり。」
菜々子は近所に住む一個下の女の子。
小学校くらいまでは、同じ登校班で、よく一緒に遊んだ。
だけど、俺が中学校に入ったくらいからかな?俺が学校の友達と遊ぶほうが楽しい!って思いはじめて、
気づけば菜々子とは、ただ面識があるってくらいで全然絡まなくなってた。
「かっちゃん、図書館で何してるの?」
「勉強以外ないだろ?
菜々子こそ、これから自習室行くのか?」