男子上等!!
始まり
高校は…!? 梓said
あの日の昼、あの一言であたしの世界が一変した。
ある日の昼ご飯を食べ終わった時のこと…
「ごちそうさまー」
「梓ー、あんたの高校のことなんだけど……男子校に決まったから」
「ふぅん……って、えぇ〜!!!!」
えっ、ちょっと待って、あたしが男子校に行くの!?
「ちょっ、お母さん!!何の冗談!?」
「冗談なんかじゃないわよ」
「ちゃんと説明して!!」
「はいはい、まぁ落ち着いて」
「落ち着いてられるわけないじゃん!!」
「わかったから
あのね、高校の授業料って高いのよ」
「うん」
「それで、お母さんの友達で高校の理事長してる人がいてね
その人が授業料半額でもいいよって言ってくれたのよ」
「それで?」
「その高校に決めたの
そしたら、男子校だってことを手続きしてから聞いたのよ〜
だから、ごめんね」
……は、はははっ、こりゃ笑うしかないよ。
えー、本日男子校へ行くことを知らされた山本梓(ヤマモトアズサ)です。
女です。
決して男ではありません。女なのに男子校に行くはめになってしまったのです。