In The Rain
卑しい音が音量を上げ、熱い荒れた吐息と会話に混ざり合う。



目線や動きが絡まって快楽を起こし、イヤラシさを演出する。





「グチュ、ヂュル、ジュル、ふぉ、チュパ、ん?なに?」



「あぁ、んっ、高松君と付き合ってるって?」




「ヂュル、ヂュル、ヂュル、ぷはぁ。っんなワケないじゃん。誰がいってるの?」



キョウコは手を動かしながらボクを見た。



「高松君。噂を聞いたから本人に聞いてみたんだよ。」


ウソだけど…。



キョウコの手も表情も凍りついた。


なぜっ?って顔も可愛いな。




「オレは良いと思うぜ。お前にも、やっぱり幸せになってもらいたいからさぁ。」



「でも、付き合ってはないよ。ご飯だけだし…。」


知ってるよ、それも…。


「それに、私はアキトが好きだもん。」



泣きそうな瞳と握っているモノのアンバランスがいいっ!!




「わかった。ゴメンよ。ちょっと妬けたんだ。でも、高松はいい奴だからさっ………、にひっ、キープはしとけよ。」


とりあえず、こう言っておこう。




「くすっ、わかった。ゴメンね。好きなのはアキトだよ。」


ここで笑うコイツも隅には置けない。




「チュッ、いいよ。キョウコ…。好きだよ。」


オレは軽くキスをして、水を取りに動こうとした…。


ばっっ

しかし、キョウコいきなり抱きついてオレを引き止めた。
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