NO SPEED!NO LIFE!
弓二くんのオーラで気付かなかったのか、はたまた、単純に気付かなかったのか(多分前者)周りには全員が集まっていた。

「やだなぁ、後者に決まってるじゃん」

「あ、そうです!間違えました!」

普通に読まれたーッ!

「帰るんですよね?」

「うん」

ピュア鳥くんに話しかけられ、当初の目的を思い出した私たち。
だから、私は一歩前に進んだ…時に思い出した。
あの金持くんは?

「ごめん、先行ってて」

そう言い残し、あたしは後ろを向いた。
入場ゲート空かなり離れたベンチには金持くんが座っていた。

「かねもちくん!」

ベンチで座っている金持くんに話しかけてみた。

「あぁ?」

「名前は?」

さっきまで、あたし名前知らなかったんだよね。

「青江だ」

「青江かぁ!今日は楽しかった!ありがとう!」

「フッ…礼には及ばねぇよ、俺はお前が気に入った、ただそれだけだ」

「どうでもいいよ、別に」

「…フッ…まぁ、また会えるといいな」

「そうだね!じゃぁ!あほえ!」

「あおえだ!」

「きにすんな!んじゃッ!」

そうして、挨拶を済ませた。
なんか…また会いそうな気がする…凄くやだっ!!

まぁ、とりあえず帰るか。

私は、みんなが待っている入場ゲートへ走った。











「またあえるといいな…梨世」

青江の声は、風によって、描き消された。












< 45 / 50 >

この作品をシェア

pagetop