仔猫ボーイ




「俺の地元知ってるの?」



唐突な質問に、答えられるわけがない。



彼の家なんて知るはずもない…



もし帰り道が逆方向なら



誘いの意味がなくなっちゃうし…



「え…知らない…何処ですか?」



「秋谷だけど、君は?」



ちゃっかり住んでる地元まで



教えてもらっちゃった…ていうか、



「あたし、秋谷の隣の区です!!」



「あっ、もしかして日高?近いねー」



偶然かなりの近い地区だったんですが



これって運命なのでしょうか?…



びっくりして思わず見上げると



彼は嬉しそうにニコニコ笑っていた。



それに釣られてあたしも笑う。



「じゃぁ、一緒に帰ろっか!」



「はい!」



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