私立帝誠学園生徒会
さっきの出来事に呆気にとられていると
「すいません!ボール、大丈夫でしたか!?」
黒いアンダーシャツを着た野球部の人が駆け寄ってきた。
「あ、はい。当たりそうになったんですけど、なんとか・・・」
「ほんと、すんませんっ」
がばっと頭を下げられて、こっちまで申し訳なくなる。
「い、いえ・・・怪我はなかったんですし、大丈夫ですよ」
「・・・ありがとう、ございます」
伏し目がちで、黒い短髪が爽やかなその人
眉間に寄るしわとか爽やかそうな容姿とか
女の子にモテるんだろうなーとか、
考えてたら
その人は顔を上げ
私を見つめてー
「・・・あの、さっきの人とはどういう関係「あああぁーーーーっっ!!!!」
キーンと耳に響く、
声変わり前の少年の声
一体何事かと思い、
声のした方に目を向けると
私と大して変わらないくらいの背丈の男の子がいた。
柔らかそうな栗毛に女の子みたいに可愛い容姿
中学生と言っても通用しそうな雰囲気の男の子
そして 何故か手にはロリポップが2つ
きらきらと光る目は私と野球部の人を交互に見つめて
「颯がサボって女の子といちゃいちゃしてるー!」
!!??