終わりの空は
空模様

雪空

ピピピピ!

ピピピピ!


冷たい冬の朝にアラームは忙しく泣きわめく。


目を覚まし、カーテンを開けた。


そこには真っ白な世界が広がっていた。


「雪か…寒いなぁ」


二階の部屋からリビングにおりると誰もいなかった。


父と母は会社に出かけたようだった。


熱いコーヒーを入れ目玉焼きとソーセージとパンを焼いた。


なんとも幸せな朝食。


学校休もうかな…


「いただきます。」

パンをかじろうとした時だった。


ピンポーン!

ピンポーン!


人のささやかな時間なのに…


玄関の戸を開けると杏菜が鼻を赤くして立っていた。


「なにのんびりしてるの!?」


< 5 / 11 >

この作品をシェア

pagetop