終わりの空は
その時だった。


僕は大きなミスに気がついた。


ベッドはひとつ…杏菜はどこで寝ればいい?


他に布団はない…。


親の寝室は鍵がかかってるし。


なんで鍵なんか…


それは僕が悪いんだった…何故かは置いておこう。


どうしよう…振り返ると杏菜はなんだか頬を赤くしていた。


「一緒に寝るの…?」



僕は頭がパニックになった。


どうする…なんて言えばいい?


「二人のほうが暖かいだろ?」



今でも、なんてことを言ったんだろうと後悔している。


言い終わると同時に自分の発言に驚き、帰って来る言葉に怯えた。



杏菜は僕のシャツの裾をつまんだ。



そして小さな声で呟いた。


「そうだね。」


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