深淵
 大柄の男は無視するように細い針から出る血を、下品な音を立てて黙々と吸っていた。                                

 キョウスケに犯されている少女も恐怖のあまりに、ガチガチと歯を鳴らした。                        

「ほらぁっ!見て彼女!君の大好きな彼氏ぃ犯されたまま血ぃ吸われてるよぉ?!」                                  

 無視されてつまらなくなったのか、小柄の男はキョウスケに後ろから犯され、冷たいコンクリートに伏せている少女にそう言った。                        

「助けてぇ・・・」                           

 少女は涙を流しながら小柄の男に懇願した。                           

「助けてほしい?うん?」
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