親 友 は 腐 女 子 ! ?



 外は悪天候。
 
 雨音が止もうとしない。

 朝から晩まで降り続いていたけれど、何だか気持ちはハッピーだった。

 ホームルームが終わり、

 雨なんか気にしないで友達と楽しく帰る予定だった。

 新しいオレンジ色の傘をパッと開く。


 
 「あれっ柚宇の傘可愛いくない?」



 友達の一人の紗枝が、あたしの傘をじっと見ながら呟いた。



 「本当だ!あたしなんてチェックだよ。」



 「可愛い!」



 友達が口々に傘を褒め出す。

 気分も乗って、帰ろうとした時、

 

 「あっあたしタオル体育館に忘れた!!」


 
 お気に入りのピンクのタオル。

 今日洗濯をしようと思っていた。


 
 「あっあの可愛いタオル?明日で良いんじゃない?」



 裕香が長い髪を束ねながら言う。



 「でも今日洗濯してあげようと思ってたんだよね。…じゃあっ皆先帰ってて!あたし取りに行って来る!」



 紗枝達に別れを告げ乱雑に傘を閉じると、学校の中へ入って行った。



 「じゃあ先行ってようか。」



 紗枝の発言に皆首を縦に振ると、雨の中帰って行った。



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