◆太陽のごとくあいつは◆
道。
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『ぁ~ぁ…みんな帰っちゃったなぁ~』
『だね…てか、俺たちもいい加減帰らない~?』
波乱の終幕、疲れきったのか、二人は砂浜にボーっと隣同士で座っていた。
だんだん沈み行く夕日を見つめながら。
ピロリ~ン♪
『ぁ、お母さんからメールだ。』
美夏は携帯を開く。
[もうそろそろ閉会式も終わってる頃かな?って思ってメールしました。
お疲れ様。晶螺ちゃんにも伝えておいて。
ちゃんとまっすぐ帰ってきなさいよ二人とも。
今夜はお父さんも帰ってくるから、4人でパーっとやろう♪]
『だってさ。ってことは今夜ごちそう!?』
『焼肉もいいけど、おばさんの料理の方が俺は好きだナ。
早く帰ろ!?』
『賛成~っ』
ってことで、二人は電車の中。
正直、美夏はいつの間にか晶螺のことを一人の男として意識し始めていた。
だから、この波乱が終わったら告白されたり…?とか期待していたのだが。
そんな素振りもまったく見せず、スースー寝息を立てて眠る、隣の晶螺。