◆太陽のごとくあいつは◆
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『ふぁぁぁ~、やっと着いたぁ』
背伸びしながら電車を降りる晶螺。
その横で、肩を痛そうに抱える美夏。
『はぁぁぁ~…』
なんだかこの合宿、やっぱやめておけばよかったような…
開会式が終わり、
まずはペアでパスの練習をすることに。
緊張するなぁぁ…てか、アキちゃんが無駄にこっちを見てくるようなきがするのは…きのせいか…
美夏にはもう一つ気がかりなことがあった。
……この浜、前にも着たことがあった。
確か数年前に…
思い出したくなかった。
だからとりあえず練習に集中しようと思った美夏だった。
が。
『ちょっとアキ…じゃなくて、晶螺!!
ちゃんと打ってよ、あんた力弱いんだから!!』
『ぁ…ごめん。』
『ぁぁ~!!もう力入れすぎよ!
どこ飛ばしてんの、ちゃんとコントロールしてよ!』
『ぇ、ちょ、美夏ねぇ…』
『それとさぁ、あんたちゃんとやってよ!
やる気ないんだったら…』
晶螺の前で緊張して、マシンガンのような美夏のダメ出しが遮られた。
『ぃぃ加減にしろよ!!!』