◆太陽のごとくあいつは◆



…………-----。



先に沈黙を破ったのはやはり晶螺だ。


『少し寝なよ。1時間だけでも。』



『…ぅ、ぅん…じゃぁ、ちょっと、だけ…』



ベッドの上に横になると、晶螺が美夏のお腹らへんにそっとタオルケットをかけた。


『ぁ…ありがと』



頭を枕に沈めようとした時、晶螺が急に


『…ぁっ』


と声を漏らした。



『ぇ?今度は何?』




少しイラついた感じで訊くと、

晶螺のあの大きな手が美夏に近づいてきた。



んっ!?

今度はいったい何??



こっちを見ている、彼の吸い込まれそうに綺麗な瞳に耐えられず、ふっと俯いた。



すると、




ハラっ…




晶螺の手は、美夏の長い黒髪を結わえていたヘアゴムに伸び、それをスルっと取った。



『…ほぇ。』



拍子抜けして、間抜けな声を出した美夏に、晶螺はヘアゴムを片手に

『プっ…』



と噴き出した。



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