◆太陽のごとくあいつは◆



内心一瞬あせった。


小学4年の時、同じビーチバレー教室で、美夏の打ち込みを顔面に受けてから、ずっとこの練習の時サボってたあの晶螺が…



今、自分と同じレベルで…???


どういうこった?





この3年でアキちゃんに何が起きた…??



『こら、雛森美夏!!よそ見すんな!』



『…ぇっ、ぁ、はい!!』




晶螺とふと目が合い、クスっと笑われた。


こんのヤロウは…





……そういえば、さっきから感じる、あの麻美って子の視線。


やりにくいんだよね、痛いぐらいにつきささってくるんだもん。




つまり、あの子は…

大事なパートナーを横取りされたのが気に食わないんでしょ。



ってことは、更につまるところ、自分の力が足りなかったってことじゃん。

人のせいみたいに言っちゃってさ。




『はぃ、君らパーフェクト!!次!は…ぇぇっとあなたはミキアートの?』



『はい!!!』


麻美が大きくキャピキャピと返事をする。



『あれ?あなたペアの先生は?』



『ぁ、2,3日遅れて到着する予定です。』


『そう。大丈夫なの?』



『ぇぇ、開会式までには』



『じゃぁ行くわよ』



『はい!』




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