◆太陽のごとくあいつは◆



『じゃぁ!!!
残念だけど"二人で"!!!』



そう言ってポケンとしている晶螺にひっつこうとする麻美。


が、それを阻止するかのように美夏の元気な声が間に入り込んだ。




『ぁっ、ずるいぞ!
あたしも行く♪
こー見えて水泳は得意なんだからっ。
お話ついでに そっちも教えてあげるね麻美ちゃん!』



もちろん目は笑ってない。








**********



さて、お話にあったプールに到着。


辺りは薄暗くなってきていて、人も少ない。




結局部屋にいた全員で行くことになったのだが、





『残念!もー閉まっちゃってるじゃん』



先頭を歩く美夏がため息混じりに言った。


そう、綺麗なガラスの扉にはcloseの札が。



『じゃぁ…
このまま帰るのもなんだし、海岸沿いの公園でも散歩して帰ろうっか?』



『『賛成♪』』


美夏のアイディアにみな賛同し、海岸沿いの、植物園に到着。




『わーっ!!!
綺麗綺麗、あのお花ァ!!』



『なんて名前なのかなぁ?』



ミキアートの生徒はテンションアゲアゲで…


ビニールハウスの中にいる管理人のおじさんにチラチラと見られる。


何しろ、もう夜の8時過ぎだ。

今の時間にこの植物園を訪れる人なんていない。




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