◆太陽のごとくあいつは◆
『ちょっと何、その顔ー!!』
『ひっでぇー!!』
笑いが止まらない二人はフラフラと歩き出す。
『フッ、アキちゃん、ちょっと笑いすぎ!』
『ひーっ、お腹が痛いっ!はっはっは!!』
ゲラゲラと笑い続ける二人…ご近所迷惑だぞ、キミら。
『ぁっ…ぁっ、後ろ階段!!
危ない、美夏ねぇ』
足元がグラついた美夏の両腕を引っ張り戻す晶螺だが、まだ笑っている。
つられて美夏もまた笑いがこみ上げる。
『だから、あんた笑いすぎ!だって、ば!』
階段を下りると、
いつの間にか砂浜に来ていた。
晶螺は美夏の両腕を掴んだまま、バランスを崩すもんだから、
美夏もろとも、砂のじゅうたんに倒れこんだ。
『はっは…はぁ~…』
美夏は笑い疲れ、笑いがやんでいる隣に目をやる。
すると急に両肩を引き寄せられ、
晶螺の顔がゆっくりと近づいてきた。
『ん…んん?何、アキちゃ…』
驚くぐらい自然に…
重ねられる唇。