◆太陽のごとくあいつは◆
再会。



-------------------------



あれから、部屋に戻って、


麻美ちゃんからの電話が、部屋に置きっぱなしだった二人の携帯に何件も入っていた。


っていうか、麻美は美夏の携番知らないはずなんだけど。




二人とも、服や髪の毛に付いた砂を取るために順番にシャワーを済ませると


もう時計は夜中の11時を指していた。




外は、少し前まで雲が晴れかかっていたのにも関わらず、


ザァザァと大雨が降り出していた。



窓際のベッドの晶螺は、ベッドの上で明日の練習の準備をしていた。



すると、




ピカッ!


ドド---ン…



遠くない距離で、雷が落ちたようだ。



それとほぼ同時に、



『ぅわぁっ!』



少し怯えた晶螺の声が聞こえてきた。



『海沿いの天気って気まぐれで困っちゃうなぁ~
シャワーの前まで星出てたのに…』



そんな晶螺に気づいた美夏は、くしを片手に、意地悪そうに言った。



『そっかぁ~、そーいえばアキちゃんって子供ん時からカミナリ怖がってたもんねぇ。
怖いんでしょっ』




『へ…へーきだよ、これくらいっ…
ガキじゃないんだから』



晶螺は焦りを見せた。



そして、勢いよく自分のベッドに飛び込み、布団を頭までかぶって


『オヤスミ』


寝てしまった。




< 49 / 146 >

この作品をシェア

pagetop