◆太陽のごとくあいつは◆
再会。
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あれから、部屋に戻って、
麻美ちゃんからの電話が、部屋に置きっぱなしだった二人の携帯に何件も入っていた。
っていうか、麻美は美夏の携番知らないはずなんだけど。
二人とも、服や髪の毛に付いた砂を取るために順番にシャワーを済ませると
もう時計は夜中の11時を指していた。
外は、少し前まで雲が晴れかかっていたのにも関わらず、
ザァザァと大雨が降り出していた。
窓際のベッドの晶螺は、ベッドの上で明日の練習の準備をしていた。
すると、
ピカッ!
ドド---ン…
遠くない距離で、雷が落ちたようだ。
それとほぼ同時に、
『ぅわぁっ!』
少し怯えた晶螺の声が聞こえてきた。
『海沿いの天気って気まぐれで困っちゃうなぁ~
シャワーの前まで星出てたのに…』
そんな晶螺に気づいた美夏は、くしを片手に、意地悪そうに言った。
『そっかぁ~、そーいえばアキちゃんって子供ん時からカミナリ怖がってたもんねぇ。
怖いんでしょっ』
『へ…へーきだよ、これくらいっ…
ガキじゃないんだから』
晶螺は焦りを見せた。
そして、勢いよく自分のベッドに飛び込み、布団を頭までかぶって
『オヤスミ』
寝てしまった。