◆太陽のごとくあいつは◆
『明日始まっちゃうねぇ、第一次予選。』
晶螺は部屋で美夏に話しかけた。
が、美夏は友枝のことが頭からどうしても離れず、上の空の様子。
『………。』
『………。』
その夜、二人の間にはただただ沈黙があった。
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『いや~、いよいよ今日から第一次予選!
俺たち2日目だから、今日の他の人の試合見て研究しておかなくちゃね』
必死に美夏の気持ちを盛り上げようと朝からテンションを上げる晶螺。
美夏ねぇ…昨日の抽選会で何があったんだろ……
必要な荷物を持って、結局ろくな会話もせずに二人は部屋を出発。
すると、ホテルのロビーに、なんと友枝が立っていた。
まるで美夏を待っていたかのように。
『アキちゃん、先行ってて。』
美夏が友枝を見たまま言う。
『ぇっ…でも』
『いいから 先行ってて』
『……………。』
しぶしぶ晶螺はホテルを出た。