◆太陽のごとくあいつは◆
『なっ…なんで鍵なんかかけんの?!』
美夏がびっくりして晶螺のいるドアのもとへ近づいてきた。
鍵を開けようとノブに手を伸ばすと、手首をガシっと晶螺に掴まれた。
強い力だった。
『っ!!痛いっ…何す…』
『行かせないよ』
『はっ?』
『行かせない!今日は部屋から出さない!!』
妙にすごんで、美夏を近くに寄せる晶螺。
が、美夏はその手を振り払って言い放った。
『ば、ばかなこと言わないでよ!』
『………』
二人の間に一瞬の沈黙が流れる。
『あ、晶螺…あんた何 誤解してんのかわかんないけど、
この間の…ドサクサ紛れのあんなキス
…受け入れたのには別に大した意味なんてないんだからね?』
赤くなった手首を押さえていう美夏の言葉に、晶螺はついにカチンと来た。
『………へぇ。
そーゆーこと言っていいわけ?
俺と美夏ねぇ 毎晩同じ部屋で寝てんだぞ。
俺がその気になれば…
いつだって美夏ねぇなんか 赤ん坊の手ひねるようなもんなんだからな』
晶螺は美夏の両腕を掴み、壁に押し付けた。
『きゃっ…』