◆太陽のごとくあいつは◆



…ジッ---

ジリリリリリリリリリリリリ!!!!




『………ぅ……んん゛~…はっ!!』



ガバっ!


ジリリっ、カチ……



*ほとんど擬音だが、


これは美夏がお目覚めのシーンです。*




『……はっ、もうこんな時間!!?
学校遅刻しちゃう!!』



時計を覗き込み、声を張り上げて

美夏はバタバタを着替え始める。



だが、脱ぎ捨てたパジャマのズボンに足がつっかかり、あえなく転倒。



『ほげぇっ!!!』



あの16歳の合宿の事件から2年…

美夏は相変わらず、ドジに元気に生きている。




『……ぁ、あれぇ?』



今日って、何日…だっけ?


机の横に貼ってあるカレンダーを見上げる美夏。



『昨日あたしの誕生日で…19日だから、今日って…』



そうです。今日は7月20日。
夏休みでございます。



『なぁんだぁ…』


美夏はゆっくりと立ち上がった。




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