◆太陽のごとくあいつは◆



それを聞いて晶螺は腹立たしく思った。




なんてヤツだょ…

自分の通号しか考えないのか!


くっそぉ~…あんなヤローに美夏ねぇは~…




そこへ、火に油を注ぐように麻美が笑いながら言った。



『そーいえば、先生とオネエサマ随分進んでるみたいだねぇ♪

あのぶんだともしかするとすでに…将来の約束、なんて交わしちゃってたり!?』



キャハっと笑って麻美は自分の部屋へ入っていった。






…麻美ちゃんってあんな腹黒かったっけ???


晶螺は困惑しながら、美夏の様子を見に部屋へ戻ってきた。




入ったら、まずなんて言おうか。

誤った方がいいよなぁ、昨日のこと…



なんて思いつつ部屋のドアを開けると、そこには美夏と…

予想していなかった人物がベッドの横に立っていた。




まさか友枝が部屋までくるとは思わなかった。

まさか自分が敵にこんな形ではちあわせるとは…




晶螺の眉間にしわが寄る。



『ぉ、こんにちわ。お邪魔してるよ』




友枝が不機嫌な晶螺に軽く手を振った。



『…………』


が、何も答えない晶螺。





< 91 / 146 >

この作品をシェア

pagetop