◆太陽のごとくあいつは◆
そんな幼なじみに気づいた美夏は直ちにベッドの上から口添えをした。
『ぁ…あの、友枝さん、がお見舞いに来てくださったの!』
どうしたんだ美夏ねぇ…口調も声も全然こいつの前じゃ違うじゃないか。
どうなってんだよ…っ
ますます腹立たしさを感じた晶螺は、ズカズカと部屋の中へ入り、
隣のベッドに置かれた友枝の鞄や書類たちを荒々しく持ち上げ、
友枝の前にバラバラっと落っことした。
『俺のベッドにあんたの荷物置くなよ!』
それだけ言って、晶螺は勢いよくドアを閉め、部屋を出て行ってしまった。
『アキちゃん!!!』
ったくなんてことしてくれんだ、アキ坊!!
美夏は思った。
『どーやら嫌われちゃったみたいだな、オレ』
友枝がドアを見つめて言った。
『ぁっ、違うの!ちょっと今ケンカしてて』
美夏は慌ててフォローする。
『アキちゃんって、彼の名前なの?』
『ぁぁ、あはは、小さい頃女の子みたいだったからさぁ(笑)』
『仲……良かったんだね』
『よかったっていうか…あたしが一方的に、いじめてたという…(笑)』
『ちょっと…妬けるんだけど。かなりの嫉妬もんなんだけど』
友枝のそんな言葉にドキっとする美夏。
窓から生暖かな風がかすかに吹いてきた。