◆太陽のごとくあいつは◆
試合が始まった。
あなどれない、とは言ったものの、美夏たちも一応上手中の上手には入る。
開始からわずか15分で試合は終了した。
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その翌日、トーナメント表に決勝進出ペアが4組記されていた。
晶螺・美夏ペア、友枝・麻美ペア、裕香・美奈ペア、それから東京教室の1組。
表の周りで人がガヤガヤと話している。
『で、結局例の彼はどうしちゃったわけ?』
『結局見つからないの?』
『いいとこまでいってたのにねぇ』
『何があったのかなぁ』
『ホテルの荷物はまだそのままだって』
『あるんだよね、落ちたパートナーがやる気なくして逃げちゃうの』
『パートナーの彼女、部屋に閉じこもっちゃってるって。』
『かわいそうだょねぇ、ここまで来たのに』
『決勝はこの4組でかぁ…』
『実力者ばっかじゃねぇ?』
『こりゃ激戦になるな』
決勝戦は都合よく東京教室から2組、横浜教室から2組それぞれ勝ち上がったので、試合が行いやすくなった。
順位は3位まで表彰される。
この内1組は表彰台にあがれない。