天国に近い場所
「人いっぱいだね」

「健太郎、迷子になんなよ」


中心地に着いた私たちは、人の多さに驚いた。







「とにかく、どっか座ろうぜ」


龍美は私の手を引きながら、座る場所を探していた。






「みっけた」


背が高い龍美は、どこかいい場所をみつけたみたいだ。

私は龍美に手を引かれるがままに、人込みを掻き分けていた。







「ここ、いいじゃん」


龍美が見つけた場所は、土手のようなところ。

確かに花火も見えそうだし、縁日は近いし、いい場所だった。
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