天国に近い場所
私たちは寂しくなんかない。

二人で毎日楽しいから…



ちょっと狭いアパート住まいだけど…

大好きなお姉ちゃんと一緒なら、私にとっては豪邸だよ。










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ーーー



「志乃マスカラ貸してー」

「うん」



お姉ちゃんにマスカラを手渡す。


毎朝決まって、食後は二人で化粧タイム。

女同士だから、よくお互いの化粧品を貸し借りする。





「このマスカラいいね♪」

「でしょ?でもそれ1200円だったよ」

「安。今度買お」


お姉ちゃんは私が貸したマスカラの銘柄を、何度も確認していた。
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