天国に近い場所

親友の旅立ち

数日後


夏莉は少しずつだが元気を取り戻していた。

食欲も徐々に通常に戻り、時々ではあるけれど正樹さんに見せるような笑顔で笑ってくれるようになった。


夏莉なりに乗り越えようとしてるんだ…

私と龍美は、そんな夏莉をそっと見守っていた。







「夏莉。アイス買ってあるんだけど、食べる?」

「アイス?どうしよっかな…」

「どした?具合悪い?」


今は、夏莉と家に二人きり。

龍美はお昼過ぎ、サーフィンをしに一人で海へ出掛けてしまった。





「え!?だ、大丈夫大丈夫。ちょっと暑いだけだよ」
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