天国に近い場所
「志乃‥だ……よね?」


夏莉は涙を流している。






「夏莉?夏…莉なの?」

「志乃っ!」


夏莉はその場にしゃがみ込み、私をギュッと抱きしめた。




「志乃―」

「夏莉―」


私たちは抱き合いながら、大声で子供のように泣いた。


通り掛かる生徒たちは、私たちをじろじろ見ていたけど…

恥ずかしいなんて‥ちっとも思わなかった。


私はなくしていた大事な物を見つけたかのように、夏莉をもうなくさないようにと・・力強く夏莉を抱き締めた。




龍美‥

夏莉と会えたよ・・
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