天国に近い場所

「ハハ、わかるわかる。あっちでは、何でも無料だしね」


私は、リビングのテーブルの夏莉の目の前の椅子に座った。




「でも‥本当に、志乃に会えた…内心会えないかもって…少し諦めてたりしてたよ‥」

「夏莉‥」

「あーあ。こんなに早く会えるんだったら、志乃に暗号なんて残す必要なかったな〜」

「…暗号？」


暗号って何？





「え？もしかして‥暗号の存在も気付いてないとか？」




ギク



「…………えへ(汗)」

「……そんなことじゃないかと思ったよ(汗)あたしが消える前、アンタに手紙書いたでしょ？」